クリーンルームの用途
クリーンルームは使用目的でインダストリアルクリーンルーム(ICR)とバイオロジカルクリーンルーム(BCR)の2つに分類されます。
どちらのクリーンルームも高性能エアフィルターを用いて、部屋の空気をきれいにするという点で方法と考え方は同じです。
工業用:インダストリアルクリーンルームICR
インダストリアルクリーンルーム(ICR)は、工業用に考えられたクリーンルームのことです。ICRは空気清浄度(浮遊塵埃数)によって評価されているため、高性能フィルターの除塵効果により清浄度が確保されています。
主に工業用の様々な製造工程で使用されており、空気中に浮遊する微粒子などを限定したレベルの数値以下に管理します。
※主に半導体各製造工程、液晶製造工程、電子部品機器、印刷、プリント基板、レンズ、光学、フィルム、精密機器、他にも宇宙開発研究などにも使用されています。
食品医薬品用:バイオロジカルクリーンルームBCR
バイオロジカルクリーンルーム(BCR)は、食品医薬品用に考えられたクリーンルームです。
BCRは空気清浄度と微生物学的清浄度が要求されます。つまり空気中を浮遊している菌の数や床などに落下して堆積する菌の数を限定した数値以下への管理が必要になります。
製薬・食品製造工業の汚染防止対策、バイオテクノロジー研究、医療分野などで使用されており、浮遊微生物などを限定したレベルの数値以下に管理します。
※主に食品、製薬、無菌治療室、手術室、食肉加工、乳製品、調薬製剤、培養、醸造、発酵、遺伝子工学、その他研究施設にも使用されています。